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フィリピンの新大統領は暴れん坊将軍か、犯罪者か、それともトランプか?

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ドゥテルテ

こんにちは。
イギリスのEU離脱や、参院選、都知事選などのニュースに押されてあまり報道されていませんが、フィリピンでロドリゴ・ドゥテルテが2016年6月30日に新大統領に就任しました。

目的のためには手段を選ばず

彼は、フィリピンのダバオという、マフィアとギャングと汚職の街で、1988年に市長になってから、「ダバオの死の部隊」と呼ばれる自警団を率いて、犯罪組織や麻薬密売人を300人以上殺害したと言われています。

犯罪者を超法規的に殺害することで、フィリピン最悪の治安と言われたダバオは最も住みやすい都市と言われるまでに改善しました。

ダバオ市の公式ページに、2013年の就任演説が記載されています。

●この街に犯罪の起こる場所がなくなるまで、徹底して戦います。麻薬や薬物の売人、凶悪犯罪の加害者は、直ちにそれをやめるかダバオから出て行け。

●ダバオ市政府の腐敗をなくすことを固く決意し、市内の苦情や汚職を調査するためにオンブズマンを任命します。

●この街の改革への決意と意志を試すようなことをするな。この警告を無視すると、あなたはそれを後悔するだろう。

ドゥテルテ

もちろん、この行為に賛否両論あるでしょうが、彼の実績と過激な演説に魅せられたフィリピン国民によって、2016年5月9日の大統領選挙で、次点候補に600万票以上の差をつけて圧勝しました。
彼の演説の一部を紹介します。

「南シナ海の中国の人工島に水上バイクで行ってフィリピン国旗を立てる。」
引用:産経ニュース

「大統領になれば、国民を不幸にする人間を皆殺しにする。人数は5万人、10万人に増え、(遺体の遺棄で)マニラ湾の魚は肥え太るだろう」
引用:huffingtonpost

(大統領当選時の勝利宣言)
「私は独裁者になる。そこに疑いの余地はない。ただしそれは犯罪や薬物、政府内の汚職といった悪徳に対峙する独裁者だ。警察、軍隊、閣僚を含むすべての公務員に告ぐ。(汚職を)直ちに止めよ」
引用:CNN.co.jp

選挙終盤には、対立候補から巨額の隠し口座があることが暴露され、汚職の可能性もあることがわかりました。
それでも、国民が選んだ背景には、貧困、汚職、麻薬、脆弱なインフラといった、現状を変えてくれるとの期待があったのでしょう。

フィリピンのトランプ候補と言われていましたが、政治家としての実績のないトランプと異なり、良くも悪くも実績をあげてきました。

ただ、現状に何らかの不満を持っている国民に対して、過激な演説で扇動するのは、アメリカのドナルド・トランプと全く同じ手法です。

ドナルドトランプ

トランプ氏の発言は有名ですね。

●「すべてのイスラム教徒のアメリカ入国を拒否すべきだ」

●「メキシコ人は麻薬や犯罪を持ち込む。メキシコとの国境に万里の長城を、彼らのお金で作るべきだ」

●「移民なんかくそくらえ」

フィリピンもアメリカ同様、キリスト教やイスラム教徒などを含む多民族国家ですが、ドゥテルテ大統領は人種差別的な発言はしていません。

その点では、トランプ氏より人格者かもしれませんが、犯罪撲滅のためなら手段を選ばない大統領が就任したため、フィリピンでは早速、何千人もの麻薬常用者や密売人が自首している事態になっています。記事

未成年者の夜間外出禁止、深夜酒類販売禁止令なども出されています。
一時的には効果があるでしょうが、貧困などの抜本的な解決せずして、効果が続くでしょうか。

恐怖政治の始まりか

ダバオ市長時代に暗殺されなかったのは良かったですが、これからはテロやクーデーターとの戦いになるでしょう。

フィリピンは最近、英語圏であることを活かして、語学やコールセンター、ITなどのオフショアとして、農業国からの脱却も図ってきています。
先進国から治安が評価されれば、結果的に貧困などの解決にもつながっていくかもしれません。

暴れん坊将軍か、ダーティハリーか、それとも犯罪者か。。。

正義の為には手段を選ばない、これからの行動とその結果に注目したいですね。
ただ、アメリカのような巨大先進国が、人種差別など過激な方向に向かうのは、懸念されるところです。

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