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オンライン診療は、既得権益や障壁を乗り越えれるか?

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オンライン診療とは?

オンライン診療って?

こんにちは。

オンライン診療って、ご存知でしょうか。

インターネット等を使用する、遠隔診療の仕組みの一つです。

遠隔診療は、以下の2つに大別されます。

(1)医師間「Doctor to Doctor(DtoD)」・・・離島や僻地の医師と、大病院の医師を結んで難病の患者の診断に取り組むなど

(2)医師と患者間「Doctor to Patient(DtoP)」・・・医師が患者に問診を行い、投薬等は宅配便で届けるなど

従来、厚生労働省は、「情報通信機器を用いた診療(いわゆる「遠隔診療」)について」という通達を出していました。

診療は、医師又は歯科医師と患者が直接対面して行われることが基本であり、遠隔診療は、あくまで直接の対面診療を補完するものとして行うべきものである。
医師法第20条等における「診察」とは、問診、視診、触診、聴診その他手段の如何を問わないが、現代医学から見て、疾病に対して一応の診断を下し得る程度のものをいう。
したがって、直接の対面診療による場合と同等ではないにしてもこれに代替し得る程度の患者の心身の状況に関する有用な情報が得られる場合には、遠隔診療を行うことは直ちに医師法第20条等に抵触するものではない。

ここで遠隔診療を認めていますが、ただし当面、下記の留意事項を満たした場合は可能としていました。(以下は要約)

(1) 初診及び急性期の疾患に対しては、原則として直接の対面診療。
(2)次に掲げる場合において、直接の対面診療と適切に組み合わせて行われるときは、遠隔診療によっても差し支えない。

・離島、へき地の患者の場合など
・在宅の難病患者、がん患者など(病状急変時の体制確保の上で)

(3)遠隔診療においても、直接の対面診療と同様、診療の実施の責任は診療を実施した医師又は歯科医師が負うこと。

それが2015年(平成27年)の「情報通信機器を用いた診療(いわゆる「遠隔診療」)について」という事務連絡によって、上の(2)の「離島、へき地の患者」や、「在宅の難病患者、がん患者など」は例に過ぎない。とわざわざ連絡しています。

これによって、都会の一般患者も遠隔診療が事実上解禁になったと、解釈されています。

しかし、一般には遠隔診療なんて全国でも殆ど実施されていません。

その理由は(私の独断ですが)主に以下の理由と思われます。

(1)遠隔診療による診断可能な場合が限られており、診療リスクも、直接診療より高いのではないか。
 …触診や検査、直接治療ができない。
 …また、患者側でも診察内容をキャプチャ(録画)することにより、証拠として残すことも容易になります。

(2)オンライン診療システムの導入が必要。また、帰りに病院の窓口で支払うのと異なり、医療費決済の仕組みが必要。

(3)オンライン診療であれば全国どこの病院でも(初診以外は)可能なため、有名な病院に患者が集中する可能性があり、病院間の格差が拡大し、地域医療の枠組みを壊しかねない。

ちなみに、日本医師会は、「遠隔診療について」として日本遠隔医療学会普及委員より、厚労省と同様の見解をより詳細に記してあります。

オンライン診療は徐々に進んでいる

オンライン診療のシステムは、メドレーという会社が、ビデオ診療システムを開発しています。

オンライン通院という、新たな医療体験

© Medley

再診の場合で可能な場合は、パソコンやスマホ(iPhoneアプリもあります)から、オンラインで予約・問診を記入後、その予約時間にインターネット経由で診療する仕組みです。

薬や処方箋は宅配便で届けられ、診療費は事前に登録したクレジットカードで支払います。

調べた限りは、他社の参入が2016年時点では、まだされていないようですので、今後、オンライン診療システムがビジネスマーケットになるかもしれません。

オンライン診療を行う病院もいくつか出てきました。

新六本木クリニックでは、メドレーのシステムを利用して、うつ病などの精神科治療や、一般内科診療の一部は保険治療で行い、禁煙外来を(提携の自治体・健康保険組合のみ)保険外治療で行っています。

実際、ある健康保険組合が、禁煙治療のトライアルを行っています。

初診は新六本木クリニックで対面で20分程度、問診や、一酸化炭素測定などを行います。

再診はウェブカメラとマイクで10分程度行い、日本郵便のクリックポストで、医薬品(バレニクリン(チャンピックス))を配送します。

また、御茶ノ水内科オンラインブレインケアクリニック、滋賀県のあらまき内科クリニックなど、数少ないですが実施している医院も他に出てきているようです。御茶ノ水内科オンラインは、ビデオ診療にSkypeを利用しているようですね。

いずれもその病院で直接診察後、高血圧症、脂質異常症、うつ病、アレルギーなど、薬を長期間服用する必要がある場合、いわば、薬を継続処方してもらうための再診の場合のみ可能なようです。
よって、歯科医院のオンライン診療などは実際には難しいと思います。(遠い将来、自宅でリモートコントロールのロボットが、ガリガリ歯を削る時代が来るかもしれませんが…)

利用する患者の立場からすると、会社や学校を半日休んだり、夜間などに病院に行って、数時間待たされた挙句、診察は2,3分で処方箋出してもらってお金払って終わり、という場合があります。

これがスマホ等で自分の都合のいい場所で診療を受けられることで、利便性が高まることは間違いありません。

ただ、そもそも(極端な言い方をすれば)「お変わりないですか」「ハイ」のみで終わって、高い診察料を支払うことに虚しさを感じたことのある人も多いと思います。
もちろん、再診時にしっかり治療が必要な場合もあります。

今後は、病気によってオンライン診療を使い分けることを医師の裁量に委ねずに、国として明確な基準を設けて、今後の診療費削減に向けた一石となって欲しいです。

開業医の側からすると、あまり広まってほしくないのが本音ではないでしょうか。

今後、どのように活用していくのか、広まっていくのか、注目したいですね。

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